最近は、結婚前にパートナーと様々な条件について契約を交わす「婚前契約書」が注目を集めています。
婚前契約書は、結婚後の生活費の分担ルールや、万が一離婚した際の財産分与など、金銭的な取り決めを明確にするための契約書です。
共働き世帯が増加する昨今は、夫婦それぞれが独自に資産管理するケースも増えてきており、「婚前契約書」を交わして将来的なリスクに備える重要性が高まっています。
しかし「婚前契約書」は、正しい手順やルールのもと作成されなければ、その効力を行使することができません。
そこで本記事では「婚前契約書」について、
- 概要や注目される背景
- メリットと注意点
- 作成する手順とポイント
などを詳しく解説していきます。
「婚前契約書」の作成を検討されている方はもちろんですが、そうでない方も今後パートナーから婚前契約を提案された時に正しく対応できるように、ぜひ最後までご覧ください!
婚前契約書とは?
まずは、婚前契約書の概要や注目される背景について解説します。
婚前契約書の概要
「婚前契約書」とは、結婚する予定のカップルが結婚前に取り交わす契約書のことを指します。
主に財産分与や生活費の負担割合、離婚時の取り決めなどを含めることが多く、結婚生活中に起こりうる金銭的な問題に関する合意事項を文書化する点が特徴です。
結婚生活を円滑に進めるためのルールを事前に明示することで、夫婦関係の明確化や金銭トラブル防止を目指します。
婚前契約書が注目される背景
現代において婚前契約書が注目される理由の一つには、離婚率の増加が挙げられます。
将来的に離婚する可能性が高まることで、万事に備える必要性が生じており、中でも複雑化しやすい離婚後の財産分与や扶養に関する問題について、「婚前にルールを決めておきたい」と考えるカップルが増えているのです。
また、共働きが一般的になったことも影響しており、最近は、夫婦それぞれが独自の財産を持ち、婚前契約書で権利や義務を整理するケースも見られます。
とはいえ、日本ではまだ一般的ではない婚前契約書ですが、実は海外ではすでに広く普及しています。
例えば、アメリカやヨーロッパでは、結婚の際に婚前契約書を作成することが当たり前の地域もあるほどです。
日本では、まだまだ法的な強制力について曖昧な点もあるため、弁護士とよく相談しながら契約内容をしっかり確認する必要があるでしょう。
婚前契約書に含まれる主な項目
婚前契約書に含まれる主な内容は、以下の通りです。
- 財産分与:結婚前の各自の財産や結婚後に得た財産をどのように扱うかについて合意を交わします。
- 借金の管理:一方が借金を抱えている場合、その返済責任をどのように分担するかを明確にします。
- 生活費の分担:日々の生活費や子供の養育費について、どちらがどれだけ負担するかを取り決めます。
- 離婚時の取り決め:もし離婚に至った場合の財産分配や生活支援について定めておきます。
事前に合意しておくことで、結婚生活中の予期せぬトラブルを避けることができます。
婚前契約が有効なケース
婚前契約書は、特に以下のようなカップルの場合に有効です。
- 高額な財産を持つ場合:多額の財産を持つカップルは、財産を保護するために契約書の作成が有効です。
- 事業を営んでいる場合:事業資産が離婚の際に分割されないようにするための措置として有効です。
- 国際結婚:母国と日本の法律の違いに備え、婚前契約書で権利や義務を明確にしておくと安心です。
婚前契約書のメリットと注意点
次に、婚前契約書のメリットと注意点について解説します。
婚前契約書のメリット
婚前契約書を作成する主なメリットは、以下の通りです。
- 安心感:財産分与や生活費の分担が明確になることで、結婚生活における不安が減少します。
- トラブル回避:事前に取り決めをしておくことで、万が一の離婚時にもスムーズに話を進められます。
- 法的保護:契約書を公正証書にすることで法的に保護されるため、離婚時に確実に効力を発揮します。
- 財産の保護:特に事業を営んでいる場合や高額な財産を持つ場合に、資産を保護する手段として有効です。
婚前契約書の注意点
一方で婚前契約書には、以下のような注意点が挙げられます。
- 信頼関係への影響:婚前契約書を押しつけると「相手に信頼されていない」という印象を招きやすくなります。
- 不平等な取り決め:実は不平等な内容になっていたり、状況が変わった結果どちらかに不利になる場合があります。
- 費用と手間:婚前契約書の作成に弁護士費用がかかることも多く、内容をしっかりと話し合う時間も必要です。
婚前契約書を作成する手順とポイント
最後に、婚前契約書を作成する手順とポイントを解説します。
婚前契約書を作成する手順
婚前契約書を作成する手順は、次の通りです。
- 話し合い(リストアップ):パートナーと話し合い、契約書に盛り込みたい内容をリストアップします。
- 弁護士へ相談:専門的な視点から内容をチェックしてもらうために、弁護士に相談するのがおすすめです。
- 公正証書にする:契約書を法的に有効にするため、公証役場で公正証書にする手続きを行います。
婚前契約書は、公正証書にした方が互いに納得の上作成したことを証明する証拠価値が高まります。
婚前契約書を作成する際のポイント
婚前契約書を作成する際には、以下のポイントに気をつけましょう。
- 具体的な内容にする:曖昧な表現は避け、具体的な金額や条件を明示しましょう。
- 誠実に話し合う:お互いの意見や希望を尊重し、十分に話し合うことが大切です。
- 専門家の意見を仰ぐ:弁護士や公証人に相談し、内容が法的に有効かどうか確認しましょう。
まとめ|「婚前契約書」は結婚生活を円滑に進めるための1つの手段
以上、今回は「婚前契約書」について詳しく解説させていただきました。
知らない人からすれば「婚前契約書」を提案されたら戸惑うかもしれませんが、最近は、結婚生活を円滑に進めるための1つの手段として採用され始めています。
必ずしもネガティブな意味合いではなく、二人の将来について真剣に考えるきっかけにもなるので、前向きに検討していきましょう。
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