昨今、地方自治体(行政)と婚活サービスの連携事例が増えてきているのをご存知でしょうか?
かく言う「お見合いトラベル」もまた、全国の地方自治体や結婚相談所と連携しながら婚姻促進、および婚活イベントによる地域活性化に取り組んでいます。
以前に「人口が減るとどうなる?迫る「2025年問題」とは?」でも触れたように、現代の日本、とりわけ地方が抱える問題の中心は人口減少であり、婚活サービスが過疎化対策として期待される側面があるのは確かでしょう。
しかし一方で、「婚活サービスが地方の過疎化対策に貢献する」ためには、いくつかの課題があるとも認識しています。
いきなり本記事の結論から申し上げると、婚活サービスの働きが地方の過疎化を防ぐには、
- 地方に都市部から人を流入させる仕組み
- 地方の魅力を都市部の人に伝える仕組み
上記、2つの仕組みがポイントになると考えています。
そこで本記事では、昨今の行政×婚活サービスの実情や解決すべき課題に触れつつ、ポイントになる2つの仕組みについて詳しく解説していきます。
婚活中の方はもちろんですが、是非とも地方在住の独身者や地方自治体の職員の方にご一読いただければ幸いです。
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人口が減るとどうなる?迫る「2025年問題」とは?地方自治体(行政)と婚活サービスの代表的な連携事例
まずは、行政と婚活サービスの代表的な連携事例をいくつかご紹介します。
Omiai|株式会社ネットマーケティング
株式会社ネットマーケティングが運営するマッチングアプリサービス「Omiai」では、これまでに
- 岡山県
- 島根県(出雲市)
- 青森県
- 和歌山県
などと連携を発表。
婚活パーティーイベントのほか、和歌山県の事例では働く人材を募るなど、移住を前提とした試みも実施されています。
タップル|株式会社タップル(サイバージェントグループ)
サイバーエージェントグループが手掛けるマッチングアプリサービス「タップル」では、これまでに
- 佐賀県(有田町・嬉野市)
- 三重県
- 神奈川県
などと連携を発表。
結婚支援の場を提供することや、トラブルに巻き込まれないアプリの利用方法など、安全な出会いを広める活動が実施されています。
Pairs|株式会社エウレカ
株式会社エウレカが運営するマッチングアプリサービス「Pairs(ペアーズ)」では、これまでに
- 北海道(室蘭市)
- 三重県(桑名市)
- 愛知県(西尾市)
- 静岡県(湖西市)
- 宮崎県(宮崎市)
- 岐阜県(海津市・関市・美濃加茂市・各務原市)
など、全国の市と積極的に連携協定を締結。
より若い人の出会い・恋愛を促進する活動に注力されています。
婚活サービスで地方の過疎化は防げるか
前述した代表的な事例のように、婚活サービスの中でもとりわけマッチングアプリと行政の連携は確かに活発化しています。
しかし一方で、単に地方で恋愛・結婚を活性化するだけでは過疎化を根本から解決するのは難しいのも実情です。
婚活サービスで地方の過疎化を防ぐことが難しい理由
では、どうしてマッチングアプリをはじめとする婚活サービスで地方の過疎化を防ぐのが難しいのかー。
主な理由には、
- 近い地域の人同士でマッチングされやすい
- 婚活イベント参加者が地元の人になりやすい
- 都心部の人が地方に興味を持ちづらい
といった点が挙げられます。
そして、上記理由の全ては「都市部から地方へ移住を促す力が弱い」という一言に尽きるのです。
以前、「【過疎化・後継者不足】全国の半数の市町村で5%以上の人口減少!」でも触れたように、日本では都市部への人口集中が地方の過疎化に拍車をかけています。
限られたエリア内で出会いを促進するだけでは根本的な人口増加につながらない‥。
だからこそ「地方×婚活サービス」においては、人が多い都市部から地方に人を循環させることが大変重要であると言えるのです。
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【過疎化・後継者不足】全国の半数の市町村で5%以上の人口減少!
【過疎化・後継者不足】全国の半数の市町村で5%以上の人口減少!婚活サービスで地方の過疎化を防ぐために本当に必要な2つの仕組み
それでは実際に、婚活サービスで地方の過疎化を防ぐために本当に必要な2つの仕組みとして、
- 地方に都市部から人を流入させる仕組み
- 地方の魅力を都市部の人に伝える仕組み
について解説していきます。
地方に都市部から人を流入させる仕組み
「婚活サービスで地方の過疎化を防ぐことが難しい理由」の項でも触れたように、「地方自治体(行政)×婚活サービス」を最大限に活かすには、地方に都市部から人を流入させる仕組みが不可欠になります。
例として、マッチングアプリや婚活サービスが開催するイベントであれば、
- 都市部ユーザーを募り→地方ユーザーとマッチングさせる/地方イベントに参加させる
- 移住を前提とした施策でアプローチする
といった仕組みづくりが有効です。
特に、「Omiai」の例で挙げた地方で働く人材を募集する取り組みや、「お見合いトラベル」の全国の女性が地方旅に出向くコンセプトなどは、理に適った施策アイデアと言えるでしょう。
地方の魅力を都市部の人に伝える仕組み
「地方に都市部から人を流入させる仕組み」が構築されたら、今度はその魅力を伝える仕組み作りが必要になってきます。
全国の人を地方に促すチャネルができたとしても、地方に住む魅力をうまくPRできなければ、人を集めて循環させることはできません。
地方の魅力を都市部の人に伝える仕組みとしては、
- SNSやオウンドメディアによる地方自治体のPR
- 現地の魅力を体感できる婚活イベントの開催
などが挙げられます。
まず、本サイトも含め婚活サービス各社では、自社メディアサイトや公式アカウントを運営し、婚活に役立つ知識や情報を発信されています。
発信する情報に各市町村のPRや地方での婚活イベント紹介を含めれば、ユーザーやフォロワーに対して少しでも市町村の認知拡大を図ることができるでしょう。
また、地方で行う婚活イベントでは、その土地の観光スポットやグルメなど、現地の魅力を体験できる要素も重要です。
例として、旅をテーマに観光も楽しめる「お見合いトラベル」の集団婚活イベントや、地域特産の料理を楽しめる「Omiai」の地方婚活パーティーなどは、地域の魅力をうまく取り入れた例として参考になるでしょう。
まとめ|一極集中から魅力ある地方へ
今回は、昨今の地方自治体(行政)×婚活サービスの活発化を受けて、実情や課題などを考察させていただきました。
婚活による地方の活性化は素晴らしい取り組みですが、残念ながら中には、PRの一条として少子化対策などを掲げている例もあるのが実情です。
地方の過疎化、ひいては日本の人口問題は、
特定の地域に人口や産業が集中する「一極集中」を根本的に見直さなければ解決できません。
企業と行政が地方の魅力を発信することはもちろんですが、私たち一人一人も地方の魅力に目を向けるように是非とも心がけていきたいですね!
「お見合いトラベル」では、婚活旅をテーマに全国各地でお見合いイベントを開催しています。身近な地域内での出会いではなく、全国各地と地方自治体をつなぐことで、継続可能な地域社会の実現に貢献しております。
詳しい取り組みについて以下の記事でもご紹介しておりますので、是非ともあわせてご覧ください。
「お見合いトラベル」について